香川県立保健医療大学

博士前期課程

研究コースで目指す教育目的

エビデンスのある看護実践を創造する基本的研究能力を身に付け、専門性の高い看護実践能力を持ち、リーダーシップとマネジメント力を発揮し、地域の保健医療活動や後輩育成に貢献できる人材を育成することを目的とする。

教育課程修了で得られるもの

・修士(看護学)の学位

研究コースの教育方針

研究コースのカリキュラムポリシー

研究コースの専門領域は「基盤開発看護学」「地域看護学」「精神保健看護学」「療養支援看護学」「次世代育成看護学」の5領域で構成しています。
専門領域科目は看護実践の探求と基礎的研究能力を育成するために各専門領域において「特論」「演習」「特別研究」を配置します。

  • 基盤開発看護学領域では、あらゆる看護の対象と場において共通基盤である「看護専門職として成長・展開」および「エビデンスに基づく看護」について探求します。
  • 地域看護学領域では、地域における今日的課題を考察すると共に、地域で生活する個人・家族・集団および地域を対象とした看護実践において、生活の質の向上に貢献できる看護実践力において、生活の質の向上に貢献できる看護実践力や方策を探求します。
  • 精神保健看護学領域では、メンタルヘルスに健康問題を持つ本人と家族を取り巻く人々が、その人らしい生活が生き生きと送れ、生活の質の向上を支援する看護実践を探求します。
  • 療養支援看護学領域では、疾患や加齢により療養しているあらゆる健康レベルの本人や家族を対象として、臨床における対象者の生活の質を高める看護実践・開発を探求します。
  • 次世代育成看護学領域では、次世代を育成する看護の観点から、周産期の妊産褥婦を含め広く女性を対象とした健康支援や子どもや家族の発達支援を探求する。

特別研究は、研究課題となる専門領域科目の特論と演習における学習に連動した研究を遂行し、専門性を深く探求した修士論文を完成させます。

研究コースのディプロマポリシー

修了要件となる単位を修得するとともに、必要な研究指導を計画的に受けた上で修士論文を作成し、保健医療学研究科看護学専攻が行う修士論文の審査及び最終試験に合格し、下記の条件をすべて満たす者に修士の学位を授与します。

  • 研究課題を探求し、研究目的に応じた方法を用いて成果を生み出さす能力を有する。
  • 看護の実践と研究において、倫理的判断と行動が遂行できる能力を有する。
  • 専門領域の研究知見と看護実践の動向を把握し、批判的に検討し統合する能力を有する。
  • 他者との討論を通して、自己と他者およびチームの成長につなげる能力を有する。

修士論文審査過程

修士論文審査過程

研究コース  修士論文テーマ

修士論文テーマ一覧

  • 修 士 論 文 名
  • 製造業における労働者のコミュニケーション・スキルと職業性ストレスとの関連
  • おむつ交換時における看護師の手指汚染を低減させるための基礎的研究
  • 看護専門学校教員の臨地実習での役割行動に対する「認識、実行、自信」の関係とその要因
  • 妊娠後期から産後1カ月間における初産婦の育児生活体験
  • 助産師外来でハイリスク妊婦に関わる助産師が直面する困難と対応
  • 小規模事業所に所属する訪問看護師の退職意向と職場継続意志の要因及びその関係性
  • 児童虐待対応において支援関係を形成する際の児童相談所保健師の思考と行動
  • 指導に熟練した看護師による日勤帯ペア制での新人看護師への指導
    -入職後12か月前後に焦点をあてて-
  • 副看護師長による看護管理実践上の問題解決の様相
  • 療養介護病床で働く看護師に困難感とやりがいをもたらす神経筋難病患者の根源的苦しみ
  • 産科混合病棟の分娩期助産ケアモデルの考察

入学生・修了生のメッセージ

横井麻衣子さん

横井麻衣子さん基盤開発看護学領域
令和4年度入学生

看護師になって十数年、看護研究経験はゼロ。そんな私ですが、この春から保健医療学部研究科で研究の基礎を学び始めました。一言でいうと大変です。なんでここにいるのだろうかと早くも遠い目をしています。では、なぜ大学院へ来たのかと聞かれれば、「変えたかった」からです。そこそこ仕事はできるようになりました。経験を重ねるごとに見えてくる世界は変わりましたが、その中の“小さな引っ掛かりやもやもやしたこと”に対して、忙しさを言い訳にして向き合えていない自分に気づきました。そんな自分を変えるための力(知識)を付けるために大学院に来ました。
「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ。」看護だって事件はいつも現場(臨床)で起きています。自分で気づき、問題を探究するための力をこの2年間で学んでいきたいと思います。
中条仁美さん

中条仁美さん基盤開発看護学領域
令和3年度修了生

私は大学卒業後,医療施設の病棟看護師として10年ほど勤務していた時期に,違う角度から看護を見つめ直したいと考えていました。丁度その頃,私は恩師から大学院で勉強してみてはどうかと声をかけていただきました。
博士前期課程に入学してからの授業では,それまで経験したことがない大変なことが多くありました.例えば,最新医療についてのプレゼンテーション,倫理的問題についてさまざまな視点からのディスカッション,等でした。それでも,どのように考えれば深く探求したり,どのようにすれば他者に伝わる発表ができるのか等,他の大学院生や先生方からの意見や指摘を参考にし,学術的な視点で学ぶことを知りました。
研究では指導教員に指導を受けながら,臨床におけるおむつ交換時における看護師の手指汚染の低減について修士論文を完成させることができました。修了してみれば,大変な時もありましたが,充実した大学院生活を送ることができたと実感しています。

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