香川県立保健医療大学

実践者養成コース 公衆衛生看護学

公衆衛生看護学で目指す教育目的

研究力を備えた高度な公衆衛生看護実践力を修得させ、社会が直面する健康課題の解決や未知の「健康への脅威」に立ち向かう判断力や行動力、他職種との連携協働力を発揮できるとともに、地域住民が安心して暮らせる地域づくりの組織者として、地域の健康課題を科学的根拠に基づいて抽出し解決策を提言できる保健師を育成します。

教育課程修了で得られるもの

・修士(看護学)の学位 ・保健師の国家試験受験資格

実践者養成コース公衆衛生看護学の教育方針

公衆衛生看護学のカリキュラムポリシー

公衆衛生看護学の学修が、基礎から応用および課題研究との統合に向けて、段階的に「基礎―応用―統合」へと積み上げ着実に科学的根拠に基づく高度な公衆衛生看護実践能力が獲得できるようにカリキュラムを配置します。

  • 公衆衛生看護実践能力の育成(基礎―応用)
    個別の研究課題から集団の健康課題、地域の健康課題へと視点を個別から集団、地域へと拡大するとともに包括的アセスメントが根拠に基づいてできる公衆衛生看護学実践能力が身につくように、4種類の実習を段階的に配置します。
  • 研究力(研究的思考・手法)の育成(基礎-応用)
    1年前期に、看護研究の基礎となる科目を学習し、研究的思考・手法を理解した上で、1年後期に「公衆衛生看護学実習Ⅰ・Ⅱ」または「地域包括ケア実習Ⅰ」の実習において応用し公衆衛生看護実践の課題を探求します。
  • 公衆衛生看護実践と研究的思考・手法の統合(統合)
    公衆衛生看護学特論・演習において実習での公衆衛生看護実践の課題を探求し、研究的思考・手法を活用して実践の課題へと洗練し、2年前期に研究計画書を作成します。
    研究計画書に基づいて、データ収集し分析する課題研究過程を学修し、その結果から公衆衛生看護実践(実習)上の課題解決に反する研究過程を学習し、実践と研究を統合した成果として課題研究論文を作成します。

公衆衛生看護学のディプロマポリシー

実践者養成コース公衆衛生看護学に2年以上在学し、所定の単位を修得するとともに、必要な研究指導を受けた上で特定の課題についての研究成果の審査及び最終試験に合格し、次の条件をすべて満たすものに修士の学位を授与します。

  • 専門職としての責任遂行能力
  • 科学的根拠に基づく高度な公衆衛生看護実践能力
  • 実践課題を探求し解決できる能力
  • 連携・協働体制を構築して地域社会の変革を推進する能力
  • 社会の動向に応じ地域に貢献する能力

2年間の課程・目指す保健師

2年間の課程

公衆衛生看護学実習の特徴

公衆衛生看護学と助産学の学生が合同で行う『地域包括ケア実習Ⅰ・Ⅱ』

実践者養成コースでは保健師と助産師を目指す学生が合同で学ぶことにより地域の母子保健に関する課題や健康危機管理に関する課題を明確にして、他職種と協働して構築する地域包括ケアシステムや地域づくりを体験的に学ぶことが可能です。

実習科目

  • 公衆衛生看護学実習Ⅰ県内の市町をフィールドとして、地域の健康課題を抽出し、住民・関係者と協働して健康課題の解決に取り組む公衆衛生看護活動の展開過程を体験することで実践能力を養うと共に、保健師の専門性、役割を考察し、自己の課題を明確にします。
  • 公衆衛生看護学実習Ⅱ個人・家族・地域を対象に、地域診断に基づいて抽出された健康課題に応じた公衆衛生看護活動の展開に必要な基本的能力を養います。
  • 地域包括ケア実習Ⅰ地域で生活する母子とその家族を対象に1年を通して、対象の健康状態や家族状況、暮らしの状況を把握し、継続支援の意義や必要性について学修します。
  • 地域包括ケア実習Ⅰ香川県の特徴である島しょ部をフィールドとして香川県の特徴である島しょ部をフィールドとして、健康危機管理の関係部署から情報収集およびアセスメントとして既存の健康危機管理計画を分析します。分析することで見えてきた潜在的健康課題への予防対策や健康危機に対応できる地域包括ケアシステム(全世代)を検討できるようにします。(実習場所・小豆総合事務所 ・小豆島町、土庄町)

●主な実習先

県保健福祉事務所(東讃、中讃、西讃)
県内の市町(保健部門又は地域包括支援センター)
高松市保健所、高松市地域包括支援センター
香川県立中央病院
高松赤十字病院

入学生・修了生のメッセージ

向井 千里さん 藤下 璃乃さん 2023年度入学生
看護学専攻実践者養成コース
公衆衛生看護学 博士前期課1年

公衆衛生看護学では、様々なライフステージや健康レベルの地域住民に対する疾病予防・健康増進のための理論や技術、制度などを学んでいます。
大学院では、大学よりもレベルアップした学習や研究が求められることから、自分が講義についていけるのか、研究ができるのだろうかと不安を感じていました。実際に大学院の講義が始まると、臨床経験のある先生や外部講師の方の話を聞き、実際の場面をイメージして、現場の保健師の視点を持って学びが得られていると感じています。課題や研究、実習など大変な日々ではありますが、毎日少しずつ学びを深めることができ、充実した生活を送っています。これからも切磋琢磨しながら頑張っていきたいです。

公衆衛生看護学教員からのメッセージ

公衆衛生看護学教員 [ 教授 ] 辻 よしみ
[ 教授 ] 佐々木 純子
[ 講師 ] 横溝 珠実
[ 講師 ] 植原 千明
[ 助教 ] 藤村 保志花

本大学院は、研究力を備えた 高度な公衆衛生看護実践能力を有する保健師の養成を基本理念として、令和4年4月にスタートしました。
公衆衛生看護学では、地域住民と協働し安心して暮らせる地域づくりのために、専門職として科学的根拠に基づき、自律して課題解決に取り組み社会に発信できる保健師を目指しています。
大学院では、基礎となる知識・技術の修得、県内の保健所及び市町等の関係機関での実習を助産学と一部共同で展開し、更に公衆衛生看護実践からの課題探求を行います。これらの基礎―応用―統合のプロセスにより①看護学修士及び②保健師国家試験受験資格の取得を目指します。
保健師になりたい、看護学修士の資格も持ちたいと思っている方、また科学的根拠に基づき多職種と連携協働できる能力をもちたい、個人・家族・集団・地域の健康課題をアセスメントする力が欲しい、看護研究を遂行できる様になりたいといった様々な思いをもっている方、是非、看護学専攻実践者養成コース(公衆衛生看護学)で一緒に学びましょう。

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